世の中には、酷い精神科医もいます。
でも、多くの「酷い精神科医の話」を聞いていると、
勘違いからそう思っていることが多いです。
精神科医の仕事は、基本、
患者の弱った脳を、薬物を使って正常に戻す仕事であり、
患者の話を聴いたり、患者の気持ちに寄り添ったり、
患者の役に立つ、生活上・人生上のアドバイスをすることではありません。
よって、「ろくに話を聴きもしない」「薬を出すだけ」というのは、当たり前のこ
とです。
「話をしっかり聴きもせずに、患者に合った薬を出せるのか?」というご意見もあ
ろうかと思うのですが、医者は、取り敢えず薬を出してみて、飲んでみて、どのよ
うな体調や症状の変化が起きたかで、徐々に患者に合った薬を処方しようと考えて
いるのです。
1回目の診療では、患者の話をしっかり聞くことが多いのですが、それは、患者に
合った薬と量を測るためであり、患者に有益なアドバイスをするためでは、やっぱ
りありません。
2回めも3回めも患者の話をしっかり聴く医者もまれにいますが、それは例外的な
ことです。医師は1日に50人も60人も患者を診なければなりません。もしも、
医者が、患者の話をしっかり聴こうと思ったら、待ち時間がとんでもなく増え、病
院の収入も激減し、病院の経営が直ぐに傾くと思います。
もしも、話をしっかり聴いて欲しい、有益なアドバイスが欲しい、というのであれ
ば、そういう要望は医者にぶつけるのではなく、精神医学に詳しいカウンセラーに
ぶつけるべきだと思います。
考えてみて下さい。
整形外科医が、骨を折った患者の気持ちに寄り添うでしょうか?
患者の痛みに、共感的理解を示すでしょうか?
これから骨を折らないための有益なアドバイスを長々とするでしょうか?
しないですよね。
彼らの仕事は、骨を綺麗につなげることだけです。
精神科医も同じとは言いませんが、似たようなものです。
精神科医だけは違う、というのは幻想です。
精神科医の仕事は、基本、薬物を使って、弱った脳を正常な脳に戻すだけです。
どうぞ、精神科医の仕事をよく理解して、賢い患者になってください。
それが、あなたのためです。
あなたが、腕のいい精神科医、
腕のいいカウンセラーに出会うことをお祈りいたします。
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